@immut.Matrix
このページは、現在の 0.4.7 リポジトリ状態における @immut.Matrix の API 基準をまとめたものです。
概要
@immut.Matrixは、このリポジトリの値指向行列型です。set、swap_rows、swap_colsなどの操作は新しい行列を返します。- 行列は行優先で保持され、基盤には immutable vector 実装を使います。
- 公開インデックスアクセスは厳密な境界チェックを行います。
m[row][col]とset(row, col, value)は、0xNやNx0を含めて範囲外なら中止します。 swap_rows(i, i)とswap_cols(i, i)は何もしない操作で、元の値をそのまま返します。
基本 API
Matrix::make(row, col, f)生成関数から行列を作ります。負の次元では中止します。Matrix::new(row, col, elem)elemで埋めた行列を作ります。負の次元では中止します。Matrix::from_2d_array(arr)長方形の 2 次元配列から行列を作ります。行の長さが揃わない入力では中止します。Matrix::from_array(row, col, data)行優先の平坦な不変ベクトルから行列を作ります。負の次元や要素数不一致では中止します。row()/col()保存されている形状を返します。m[row][col]読み取り専用の便宜アクセスです。行・列の両方を明示的に検証します。set(row, col, elem)指定要素だけ差し替えた新しい行列を返します。境界は明示的に検証されます。map,mapi元の行列を変更せずに変換します。transpose()実体化された転置行列を返します。horizontal_combine,vertical_combine形状が整合する行列を連結します。iter,iter_row,iter_col,to_array,to_2d_array行優先の反復・変換 API です。行・列イテレータは無効なインデックスで中止します。
代数演算
+,-,*加算、減算、行列積です。形状が一致しない場合は中止します。matmul(rhs),trace(),determinant(),pow(power)検査付き API は形状や指数のエラーをResult[..., LinearAlgebraError]で返します。unchecked_matmul(rhs),unchecked_trace(),unchecked_determinant(),unchecked_pow(power)unchecked 操作が必要な呼び出し元向けに、従来の abort する挙動を残します。scale(cst),add_constant(cst), 単項-要素ごとのスカラー変換です。identity(size)単位行列を作ります。負のsizeでは中止します。trace()検査付きの対角成分の総和です。正方行列が必要です。determinant()検査付きの正方行列の行列式です。現在の実装では、小サイズの特殊化と大きめ入力向けの消去法を使います。pow(power)検査付きの正方行列の非負整数冪です。null(),is_square()零行列判定と形状補助です。adjoint()Conjugateを持つ要素型に対する共役転置です。swap_rows(r1, r2),swap_cols(c1, c2)指定した行・列を入れ替えた新しい行列を返します。範囲外では停止し、同じインデックスの入れ替えは何もしません。
MatrixFn
MatrixFnはMatrixの遅延・関数型コンパニオンです。- 非負次元のルールを共有します。
MatrixFn::from_2d_array([])は0x0を返します。MatrixFn::from_2d_array([[], ...])は列数 0 の形状を保ちます。- 行ごとの長さが揃わない入力は早い段階で拒否されます。
- 行アクセス時に行インデックスを即時検証し、要素アクセス時には関数バックエンド経由で列インデックスも検証します。
主なメソッド:
MatrixFn::make,new,from_2d_arraymap,fold,zip_withtranspose,horizontal_combine,vertical_combineswap_rows,swap_colsidentity,pow,determinant,adjoint
使い分け
- 共有される代数的振る舞いについては、capability trait と
backends/defaultのラッパー型を優先してください。@immut.Matrixは既定バックエンドで使う密実装の 1 つであり、エコシステム全体の意味論中心ではありません。 mutableパッケージはビューやインプレース更新など、実行寄りの追加 API を意図的に公開しており、それらをimmutに逆投影しないでください。backends/default.ImmutableDenseMatrixは、この concrete 実装を包む ラッパーです。trait 指向の既定バックエンド入口を見たい場合は backends/default API を参照してください。